FX取引が始まった1998年から、かれこれ19年が経過します。
その中でも、これまで為替相場を揺るがす出来事が起こりました。
相場を揺るがした過去の出来事を振り返ってみましょう!
今回は2016年6月の「BREXIT(ブレグジット)」です。
BREXIT(ブレグジット)とは?
イギリスのEU離脱を巡る国民投票で、離脱賛成派が反対派を上回り、EUからの脱退が正式に決まりました。
この一連の出来事を「BREXIT(ブレグジット)」といいます。
※ちなみにBREXITとは、イギリス(BRITAIN)+EUからのEXITが掛け合わせた言葉です。
EUは経済的なメリットがあるのに、なぜイギリスは抜けたかったのでしょうか。
EU離脱派の主な主張は、表向きは「国としての主導権を回復する」としていましたが、実際は移民、難民問題が絡んでいるようです。
ヨーロッパではシリア、イラク、北アフリカからの難民が後を経たず、特にイギリスは福祉手当、医療機関が無料で利用できる。住居が手に入ることもあり、
難民にとっては人気の国です。
最近では中国からの移民も多くなり、問題になっていました。
イギリスが移民、難民を受け入れたくない理由には、他に税金の負担が増えること、そして、仕事面でも問題になります。
EU加盟国には、移民の受け入れを拒否することはできないという法律があります。
なので、移民、難民の受け入れをイギリスが拒否するには、EUを離脱するしかありません。
EU離脱派とEU残留派の主張をまとめると、
EU離脱派の主張
・国民の税負担が増加
・失業リスクがあがる
・治安の悪化
・イギリス古来の文化の喪失
EU残留派の主張
・欧州中枢のマーケットであるロンドンの地位が低下
・金融関連産業の失業者が増加
国民投票直前の世論調査では、EU離脱派47%、EU残留派44%と拮抗していました。
ちなみに各国の首相や中央銀行総裁などはEU残留を求めていました。
国民投票の結果は!?
そして迎えた国民投票日!
気になる結果は、「EU離脱」でした。
(離脱票が51.9%、残留票は48.1%という僅差の結果でした。投票率は72.1%)
この国民投票の結果を受けて、市場が大きく反応!
為替相場は、1ドル99円台まで円高が進み、日経平均は1200円以上も下げました。
★ドル円チャート画像
★英ポンド円チャート画像
この後、トランプ大統領選挙まで円高傾向が続くこととなりました。
イギリス政府のEU離脱に向けた手続きとしては、残留派のキャメロン首相が辞意を表明しました。
離脱までには2年かかるそうです。
キャメロン首相が7月に辞任し、7月13日にメイ首相が新たに就任しました。
2017年3月29日にBREXITが正式にスタートするという報道がありました。
>>>ニュースはこちら
英国のメイ首相はEU離脱に関する通知を欧州理事会のトゥスクEU大統領(欧州理事会議長)に向けて29日に行うと、英政府が20日発表しました。
着々と離脱に向けた交渉が進んでいくのですね・・・
今後、英国とユーロの為替相場にどのような影響を与えるのか、注目していきたいところです。
現時点の最大の焦点はEU予算の分担金そして、EU出身で現在英国在住の労働者の権利の問題です。
それぞれの交渉がうまくまとまればポンド買いの流れになる可能性も有り、注意深く見守っていきたいです。
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